講師プロフィール

食育に対する思い

2005年(平成17年)7月に食育基本法が施行されました。

食育基本法前文/抜粋:21世紀における我が国の発展のためには、子どもたちが健全な心と身体を培い、未来や国際社会に向かって羽ばたくことができるようにするとともに、すべての国民が心身の健康を確保し、生涯にわたって生き生きと暮らすことができるようにすることが大切である。子どもたちが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身に付けていくためには、何よりも「食」が重要である。今、改めて食育を、生きる上での基本であって、知育、徳育、及び体育の基礎となるべきものと位置付けるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することが出来る人間を育てる食育を推進することが求められている。もとより、食育はあらゆる世代の国民に必要なものであるが、子どもたちに対する食育は、心身の成長及び人格の形成に大きな影響を及ぼし、生涯にわたって健全な心と心身を培い豊かな人間性をはぐくんでいく基礎となるものである・・・・・

 

小学校で行われた親子料理教室の講師を経験した時のことです。 

「先生!今日の揚げ春巻きで、生まれてはじめてバナナを食べたよ!」

「先生!今日のスープで、苦手な生姜を食べました」

「先生!また料理したい!」

先生!先生!・・と沢山の言葉を貰いました。一生懸命取り組み苦手な物を克服しようとする姿、わからないことは質問して自ら知ろうとする姿、自分の作った料理を美味しそうに食べる笑顔、子ども達がキラキラしていたのが印象的です。

 

私が小さな頃は、近所に八百屋のおばあちゃん、遠い親戚のおじいちゃん、雑貨屋のおばさん、たくさん大人の知り合いがいて常に安心した生活を送れました。今は令和。時間的な理由もあり大人と子どもの繋がりが昭和時代のそれと同じというわけにはいきません。挨拶や会話や感謝の気持ちなど・・大人との繋がりは料理=食育から始めても良いのではないでしょうか。

 

先進国で料理が出来ない子どもが一番多い国は日本だと言われています。日本にはお正月、豆まき、桃の節句、端午の節句、重陽の節句、七五三、大晦日など後世に伝承すべき歳時があり、春・夏・秋・冬の四季、春=苦味、夏=酸味、秋=辛味、冬=油味(コク)と四季に沿った旬があります。子どもの頃に覚えた味は脳が一生記憶すると言われています。食育インストラクターとして、食の伝承を重んじながら四季折々の味をお子様に伝えさせていただきます。料理を通して感謝の気持ちを育みます。